第52代理事長 加藤 智泰

 

理事長所信

 

 

 

【はじめに】

私は2019年、家業を継ぐために知多市に戻ると同時に知多ライオンズクラブに所属している父に勧めにより、知多青年会議所に入会致しました。同世代の知り合いを作りたい、人脈を広げたいという軽い気持ちでしたが、入会後は与えられた役割は真摯に取り組み、参加可能な際は事業へ参加するというスタンスで活動していました。

その翌年、新型コロナウイルスの流行により対面事業の大半が中止となり、大規模な事業もリモートでの配信に切り替わっていきました。当時、結婚し子供も生まれ、時間的な制限が多かった私にとっては、現地に赴かずとも事業や式典に参加できたことは大きな利点でした。大舞台でありながら、当時の理事長やブロックの会長、役員の皆様が堂々と挨拶やスピーチを行う場面を拝見し、私自身も次第に堂々と舞台に立って話せるようになりたいと思うようになりました。同時に、行動が制限され、普通であれば諦めてしまう中でも歩みを止めず、自分たちには何が出来るかを考え、実行する同じ知多青年会議所の先輩方を目にし、私もその力になりたい、先輩方のように課題に対して何が出来るかを考え、実行できる人間になりたいという意識へと変化していきました。

青年会議所は「意識変革団体」であると言われています。同世代で活躍するメンバーや業種を超えた様々な仲間と出会えること、憧れや尊敬することで成長の機会となること、そして高い志を持って様々なことに挑戦していくこと、一歩踏み出すだけ様々な出会いも経験も得ることが出来る場――それが知多青年会議所にはあります。

人は「現状維持バイアス」という未知のものや変化を受け入れず、現状維持を望む心理傾向があります。現状に不満がなければ「損失や失敗を回避したい」という心理から、変化や挑戦を敬遠しがちです。一歩だけでも踏み出すことは容易ではありません。しかし、刻一刻と変化する社会環境において、現状維持を続けるだけでは状況が良くなることはありません。挑戦しないこと、変化を恐れることは最終的に社会に取り残されてしまうことを意味します。だからこそ、私はそんな「現状維持」を良しとせず、JAYCEEの一員として、明るい豊かな社会の実現を目指し、高い志を持って様々な挑戦をしていくことでより良い社会、より良い未来に繋がると信じ、一歩一歩邁進してまいります。

 

【意識を変える会員拡大の実施】

組織にとって「人」は力であり、その人数が多ければ多いほど活動の幅は広がり、より大きい事業が出来るようになります。とりわけ、20歳から40歳という限られた年齢で構成される青年会議所においては会員拡大を行い続けなければ現状維持も難しくなります。1974年、57名の若者によって知多市での「明るい豊かな社会の実現」を目的に設立された知多青年会議所は、52年という歴史を重ねてきました。しかし、その中で会員数は徐々に減少し、本年度は歴代最少人数である一桁でのスタートとなりました。私が入会した2019年と比べても、その数は半数以下となっております。この状況は、我々が外に向けて効果的な拡大活動を十分に行えていないこと、また近年新型コロナウイルス感染防止による交流機会の減少により他団体との繋がりが希薄になっていること、さらに組織外の方から「知多青年会議所」という団体がどういう組織なのか、今どのような人が活動しており、そして卒業していったのかを正しく理解されていないことにも起因すると思います。

加えて、現在の知多青年会議所は所属メンバーの職種・業種に偏りが見られることも課題の一つです。特定の分野に属するメンバーが中心となることで、活動の幅や発想の多様性が限定されてしまう傾向もあり、地域社会の複雑で多様な課題に取り組むためには、様々な業界・職種の方々が加わり、それぞれの経験と視点を活かして意見を交わすことが必要不可欠です。今後の発展のためには多様なバックグラウンドを持つ新たな仲間を迎え入れ、より広い視野をもった組織づくりを進めていかなければなりません。

「何をしているかよくわからない」 「飲み会ばかりしている」

「大変なことばかりでしんどいと聞いてる」

これらは会員拡大を行う際によく言われる言葉です。

確かに青年会議所の目的に街や社会の問題課題、自己修練を掲げている以上、決して楽な活動ばかりではありません。OBの先輩方の現役時代体験談でも「あの時は大変だった」、「辛かった」と良く口にされます。私はこういったマイナス面だけが独り歩きしているのではないかと考えます。飲み会ばかり、辛いことばかりしているような団体が52年も存続するわけがありません。先輩方の体験談でも辛かったと話す表情は笑顔であり、達成感に満ちていました。私も様々な担いに挑戦する中で、大変だった、辛かった瞬間はありました。しかし、そこには終えると同時に成し遂げた達成感もありました。この経験を積み重ねることで成長しているという実感にも繋がり、共に成し遂げた仲間との絆で結ばれます。独り歩きしているマイナス部分ではなくこのような「大変さの先にある充実感」「仲間と共に成し遂げる喜び」といった青年会議所の本質的な価値をしっかりと伝えることが、拡大の第一歩です。今後は「今の知多青年会議所」を正しく理解してもらうため、気軽に参加できる交流会を定期的に開催し、加えてこれまでともに知多市のために協働してきた他団体にも働きかけ、業種や立場を超えた幅広い交流を行うことで、新たな仲間の発掘を目指します。多様な職種の人々が互いに刺激し合い、共に地域の未来を描ける組織へと成長するために、メンバー一丸となって邁進してまいります。

 

【思い出に残る青少年育成事業】

子供の頃の記憶の中で、今でも鮮明に覚えている思い出にはどのようなものがあるでしょうか。子供の頃の体験や記憶は、その子の未来に大きな影響を与えると言われています。楽しかったこと、挑戦した経験、誰かにかけられた言葉――それは色濃くあればあるほど、その子の未来を形づくる力となります。

知多青年会議所でもこれまでの長きにわたる運動の中で青少年育成事業として様々な事業を行い、知多市に住まう子供たちの未来のために様々な挑戦や体験の機会を提供し、成長の後押しをしてまいりました。他にも地域のスポーツ大会やイベントへの参加、大人から聞いた話、初めての挑戦、成功と失敗の経験――大人にとっては些細なことでも、これらは子供にとっては人生を変えるほど大切な思い出になることもあります。

こうした体験は、子供自身が「参加する」という一歩を踏み出したからこと得られるものです。人は誰しも失敗を恐れます。それは子供であっても同じです。しかし、皆最初からうまくは出来ません。学び、挑戦し、成功・失敗を経験することで、人は確実に成長していきます。その積み重ねことが未来を生きる力となり、自分だけの財産となります。

私も3児の父親です。初めてでやり方がわからず「出来ない出来ない」と助けを求めていた子供が1週間もすれば「出来た!見て!」と誇らしげに見せに来ることもよくあります。子供はきっかけさえあれば驚くほどの成長を遂げます。その可能性を引き出す機会を創り出すことこそ、我々大人の責任であり使命であると考えます。

そんな我が子と同じ知多市の子供たちのために本年度、知多青年会議所では自ら挑戦し、体験を通して学び、心に残る思い出をつくることができるような青少年育成事業を企画・実施を致します。その思い出が参加してくれた子供たちの人生の糧となり、未来への一歩を踏み出す力となること、そして次代を担う子供たちの成長を促すことで、地域の未来を切り開くことで、知多市の未来がより明るく、より豊かになると信じ、メンバー一丸となって邁進してまいります。

個々の繋がりが強い組織構築

青年会議所として活動するうえで、適切な組織体制を構築し、健全な運営することは必要不可欠です。現状、少人数ながらも各メンバー同士が良好な関係を築けている知多青年会議所ですが、良好な関係が出来ているだけでは良い組織運営は行えません。組織運営やビジネスの場においては公平性や適度な緊張感を保ちつつ、明確な規律のもとで運営を行うことが重要です。

この円滑な組織運営を実現させるためには明確な目標設定、活性化されたコミュニケーション、適切な役割分担と責任の明確化、課題解決能力の向上、そして柔軟な組織文化の醸成が欠かせません。知多青年会議所の組織運営においては、定款という柱に沿いつつ、各メンバー各々が任された役割を十全に行う必要があります。しかし近年、人数の減少もありメンバー個人で負う負担も増大してきております。全てを担当1人のみに任せてしまっては良いものも出来なくなってしまいます。担った役割を一人で抱え込み過ぎず、役職を超えて同じ知多青年会議所のメンバーとして時には協力を求める、相談する、それが気軽に行える。そうすることで役割を完遂でき、問題を解決することで円滑な組織運営が行え、繋がりが強い組織構築となる。こうして健全な組織運営が行えるようメンバー一丸となって邁進してまいります。

 

【メンバー個々のスキルアップ】

「人生100年時代」と言われる昨今、あらゆる分野で“学び”の必要性は一層高まっています。IT技術をはじめ、身の回りに溢れる技術は日々進歩し続けており、新しいと思っていたものが気付けば時代遅れになっていたなんてことも珍しくありません。従来のやり方、慣例の中に改善点や疑問点を見出しても「今まで問題なかったからこのままでいい」と思考を止めていてはいずれ取り残されてしまいます。青年会議所の三信条の一つにもTRAINING(修練)とあるように、青年会議所のメンバーである以上、修練と挑戦は行い続ける必要があります。全てを変える必要はありませんが、古い考えに縛られず、新しい知識や技術は積極的に学び、いかに活用するかを模索し続けることが大切です。挑戦の過程で失敗することがあるでしょう。しかし、挑戦しなければその先を見ることは出来ません。幸いにもこの知多青年会議所には失敗しても助けてくれる、共に考えてくれる仲間がいます。更なる高みを目指すのであれば出向制度を活用し、愛知ブロック協議会、東海地区協議会、更には日本青年会議所という広い舞台に羽ばたき、新たな出会いと学び、そして大きな成長の機会を得ることが出来ます。

この修練はただ義務で行っても、嫌々していては身になりません。成長への決意と学ぶことの面白さと楽しさも感じながら吸収し、活用できる形に落とし込む。これによってはじめて自らの知識として落とし込めるのではないかと私は考えます。

私は、得た学びを楽しみながら実践し、それを仲間に伝播できるような例会や事業を企画・実施し、個々人がよりスキルアップできるよう努めてまいります。

 

【おわりに】

私は経営者ではなく、家業に勤める身である私はこれまで「組織の長」となる機会はなく、自信も持てませんでした。自らを「誰かの上に立つ柄ではない」と決めつけ、挑戦することに蓋をしておりました。

しかし、OBの先輩諸兄の方々と話した際には幾度も「理事長はぜひやったほうがいい」「やれるチャンスがあるなら受けたほうがいい」と話されておりました。そして今回、52年という長きにわたり受け継がれてきた知多青年会議所の理事長をお預かりさせていただくこととなりました。

ここが、私にとっての新たな挑戦の場であり、自らを更に一段成長させる機会であると捉えています。ここから仲間と共に歩み、盛り上げ、そして飛躍し、ひいては知多市の未来のため、大切な家族のため、信頼する仲間のために1年間全力で取り組んでまいります。至らぬ点は多々あるかと思いますが、どうか皆様の温かいご指導ご鞭撻を賜りますよう、こころよりお願い申し上げます

 

 

スローガン

戮力協力~仲間と共に 広げる人の輪~

 

基本理念

仲間を想い、共に考え、未来へと繋げていこう

 

基本方針

                      ・意識を変える会員拡大の実施

                      ・思い出に残れる青少年事業

                      ・個々の繋がりが強い組織構築

                      ・メンバー個々のスキルアップ